一人予約デビューの人から楽しいラウンドだったと言ってもらえると嬉しい
「このラウンドが一人予約デビューなんですよ」ラウンドも既に終盤に差しかかった15番ホールでの佐々木さん(仮名)の突然の告白である。自称一人予約ベテランの私の目から見て、佐々木さん(仮名)の良い意味で緊張感のないプレースタイルからして、一人予約デビューとは露ほども思っていなかったため、驚きである。佐々木さん曰く、普段の友人とのラウンドのような気楽なラウンドという訳にはいかないんじゃないかと、一人予約で予約を入れてから本日まで緊張していたとのこと。
本日の一人予約でのラウンドは、40代1名、50代2名、60代1名の年齢構成で、皆さん各自個性的なプレースタイルのメンバー構成でのラウンドであった。各自がそれぞれナイスショット、ナイスパットを程よく披露し、皆がその良いプレーを称賛しながらの快適なラウンドで、大きなトラブルもなく、スムーズに進行していた。ストレスなく進行していたためか、ホール間の移動も明るい会話が飛びかう楽しいラウンドだったのである。
一人予約デビューであることを告白した佐々木さん(仮名)が言うには、一人予約は初対面のメンバー同士でのラウンドなので、きっと会話も弾まず黙々とラウンドするものと思い込んでいたが、こんなに楽しくラウンドできるとは思っておらず、一人予約の認識を新たにしたと嬉しそうに告げているのである。この言葉は私を含めた他の一人予約ベテランゴルファーからしても嬉しいお言葉を頂いた思いである。
ゴルファーにとって、一緒にラウンドした同伴メンバーから楽しいラウンドであったと言われるのは、自身のプレースタイルがマナーの良い紳士的なものであったと承認頂いたようで、誇らしくもあり誉でもある。ともすると、一人予約でラウンドする目的は、自身のプレースタイルの正統性を第三者に承認してもらうためと言っても過言ではない。
一人予約に集まるのはゴルフ好きに決まっているのである。しからば誰しもマナーの重要さは十分認識している。そんなゴルフ好きであるならば、同伴メンバーを不快にするような行動をするはずない事は自明であろう。恐れるべきは、自分が意図せずに相手を不快にさせていないかという点に絞られる。ご一緒した同伴メンバーから楽しいラウンドであったと伝えていただけるのは、この危惧を払拭してくれる至極の一言なのである。同伴メンバーが快適にラウンドできることに心がけつつ、自身も最高のパフォーマンスを発揮すること、それが一人予約ラウンドの極意なのかもしれない。
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