【ラウンド】クロスバンカーからのマネージメント

ラウンド

選択には正解も不正解もないのである

7番ホールは全長360ヤードのPAR4であった。ティーショットで打ったボールはフェアウェイ右のクロスバンカーのほぼ中央に止まっていた。ボールからグリーンエッジまでの距離はおよそ100ヤード、ピンまではおよそ110ヤードの位置である。グリーンは前後の2段グリーンで本日のカップの位置は手前の下の段でやや右寄りに切られている。グリーン周りには左右共にガードバンカーが配置されている。ボールの位置からグリーン方向を見ると、ちょうどグリーン右半分を遮るように高い木がそびえ立ってる。

このような状況では考えることが多くて一番困るのものである。最初に考えるのは前方の木に当てないために上を行く木越えのルートか、木の左側を行く迂回ルートかである。木越えルートの場合高さを出す必要がある分距離の制約があるためグリーンに届かせるかどうかも検討要素になるであろう。左の迂回ルートの場合は、ボールにスライス回転をかけて曲げてグリーンを狙うか、グリーンは狙わず左のガードバンカーの手前にレイアップするかが検討要素になるであろう。次に考えるのがクロスバンカー内からのショットの難しさであろう。バンカーからのショットは足場が不安定であること、また足場を沈めて固定するために若干ボールよりも足場が低くなりボールとの距離感がフェアウェイからのショットとは違ってくることから、ボールコントロールが難しくなるであろうことである。

そこで木越えルートの場合で考えてみると、仮にバンカーからのショットがダフった場合は、前方の木に当たるか、木まで届かない可能性がある。その状況での3打目はもう一度同じ木がスタイミーになる可能性がある。一方、仮にバンカーショットがトップした場合はどうであろうか。その場合ボールに高さがでない分前方の木に当たる可能性が高くなる。そうするとダフった場合と同様に、3打目はもう一度同じ木がスタイミーになる可能性がある。従って、今回の状況では木越えのルートはリスクが高いことが分かるのである。

次に左側の迂回ルートの場合で考えてみると、仮にバンカーからのショットがダフった場合でも、3打目では障害物がなくなるため、とりあえず3打目ではグリーンに乗せられる可能性が高い。一方仮にバンカーショットがトップした場合は、グリーン左のガードバンカーに入ることになる。できれば3打目でのバンカーショットは避けたいところであろう。

これらのことを考慮したマネージメントの結果は、木の左側の迂回ルートで、グリーン左のガードバンカーに届かない程度のクラブを選択しレイアップ、3打目でカップに寄せてワンパットのパーを目指す作戦である。結果は2打目はガードバンカー手前にレイアップ成功したのだが、3打目が2段グリーンの上の段に止まってしまったため、2パットを余儀なくされる結果ボギーであった。

今回のラウンドはスムーズに進行していた事が功を奏して、2打目地点で冷静に戦略を検討することができた。おかげて及第点のボギーでホールアウトできたと思うのである。例えば、ゴルフ場が混雑してストレスが溜まっていたり、トラブル続きでパーを取りたくて焦っていたりなど、同じクロスバンカーからの2打目の状況でも、その時の心持ちにより選択する戦略は変わる可能性がある。もしかすると木越えのルートを選択して、バーディーを奪取することもあれば、ダボ以上を叩く場合もあるのである。つまり正解の選択というのは存在しないのではないかと思うのである。あるのは自分の選択した戦略通りにショットできた場合の爽快感・満足感、あるいはショットできなかった場合のストレスと言い訳であろうか。

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