隣接ホールへ飛んで行ったボールがなぜか消えてしまうのです。
もしかすると奇跡的に金網に引っかかっていないかと、一途の望みを託して辺りを探索してるのであった。そう、6番ホールのティーショットのボールは大きく右に飛んでいき、このホールから折り返しで並行に配置されている7番ホールの方向へ真っ直ぐ飛んで行ったのである。微妙な位置に落下したように見えたため、もしかすると2打目が打ている場所に残っているのではと、僅かに期待し落下地点の周辺を丹念に探索しているのである。
しかし、奇跡は滅多に起きないからこそ奇跡であるのは自明なことで、ボールはこのホールから見下ろした隣ホールのラフに止まっているのを発見する。そこはこのゴルフ場のローカルルールでは1ペナのエリアである。1打のペナルティは仕方がないが、せめてボールだけは回収したいと思うのは心情であろう。だが、さすがに隣ホールまでの段差を下りて、ボールを回収に向かうのは骨が折れる。下りられたとしても、登って戻ってくるにはハードな登山となりえよう。幸い、隣のホールは、次のホールであるため、次のティーショット後に回収すれば良いと思い、ここは予備ボールでプレーを再開するのであった。
皆まで言うな。もちろん分かっている。このボールは高い確率で回収できないことは。そうなのだ、ゴルフ場ではよく発生する世にも不思議な怪現象の1つなのであるが、そのホールを数組が通過すると、なぜがそのボールはその場所から消えてしまうのである。神隠しの如くである。いや消える対象がボールであるので、消失マジックと言った方が通りがよかろう。マジックであるが故、タネも仕掛けもあることは物の道理である。
今回、あまり大きな声では言えないが、遠目ではあるが、偶然にも先ほど隣に落下した私のボールが消える瞬間を目撃してしまった!「幽霊の正体見たり枯れ尾花」とは言い得て妙である。マジックのタネを明かすのは無粋なことであるがゆえに、ここでの言及はさけるが、その躊躇のないボールの消える瞬間をリアルに目撃すると、なんとも、やれやれといった感じで、口惜しい。まだ数打しか打っていないニューボールだったのに。(涙)
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